リフトは映画のよう?
こんにちは。150年目の移民です。
私は今スキー場のリフト係・ゴンドラ係として働いています。
日々繰り返される監視業務に退屈を感じつつ、色々物思いにふけっています。
すると、「これって映画みたいだな」と感じるんです。
静止した1コマ1コマ。似てはいるけど少し違うからそれらの連続は動いて見える。
リフトやゴンドラに乗っているお客さんたちも運転室から見てると似たり寄ったりで、でもやっぱり違う。人数、男女、スキーウェアの色、座る位置、などなど。これらの違いが積み重なるとそこに偶然から生まれた運動のようなものを感じます。物語性というか。
家族連れ、若い男女、様々な出身の外国人、老人、スキー教室の子供たち、スキー場の従業員、スキー合宿に来た高校生の団体、特訓をしに来たプロ……。
絶え間なくやってくる彼らの違いがどうして生まれたのかといえば、まあいろんな理由がある。乗ってくる順番は乗車場所に並んだ順番だから、並んだ順番もまた彼らの選択の結果だと言える。
偶然と必然の両方で映画の一コマ一コマが成り立っているはず。
リフトの監視員は映画を見ているかのようだと思ってしまいました。
ああ。退屈だね。けれど美しいなあ。